本、漫画、映画のレビューおよび批評。たまにイギリス生活の雑多な記録。
Posted by まめやもり - mameyamori - 2007.07.20,Fri
ひさしぶりに食糧事情でも。
意外に知られていないけれどもイギリスでとても見つかりにくいもの
ハンドドリップのためのコーヒードリッパー!
いやあ万が一と思って日本から持ってきて良かったですよ。
ちなみに私が使っているのは無印良品の白い陶器のやつです。
上の写真のカリタの銅製のは(カリタのウェブサイトからDLした)、見た目わかりやすいから画像で使ってるにすぎません。単に白い陶器の奴は白背景でわけわかんなかったから。(そんな理由)カリタがよい会社かどうかもとくに知らないんだ。(無印よりは素人くさくないけど) とくだん宣伝の意図はないんだ。
いずれにせよ、これ、意外に知られてないっつーか単にわたしがイギリス生活の事前調査をぜんぜんしなかったせいで知らなかっただけなのかもしれない。まあわたしのイギリス・サバイバルはいつもそんな感じ。基本的に情報収集能力が極端に低いんです。しかしこれ学生とはいえ研究に携わる者のはしくれとしては致命的欠陥じゃないのか。なんか今更そんな気がしてきたぞ。まあいいや。がんばろう。
それはよいとして(よくない)、このコーヒードリッパーがあまり普及してないので、当然紙フィルターもあまり売っていません。
実はわたし、ドリッパーはもってきたがこの紙フィルターをもってきておりませんでした。
UK来ていっちゃん最初は、まさか無いなんて思ってもみなくて、Tescoとかそういう普通のスーパー行ってもなくて、血反吐がこみあげるほど色々と探し回ったあげく(少々誇張有☆)、中心街のWhittard of Chelseaというお茶屋さんに行ってようやく見つけました。ちなみにわりと高かった。80枚入りで4ポンドとかだった。
・・・・・・・約1000円か!たっけー!
(いまごろ気づく 照らさずとも良かった過去の闇)
ちなみに英語にはこういう時の心境を表す慣用句として”Let sleeping dogs lie" (寝た犬を起こすな)というものがある。ってか超有名だっての。ごめんなさい。この表現、「寝た子を起こす」「やぶへび」よりももうちょっと深刻な事態のときに使われる気がします。「触らぬ神にたたりなし」もどうかなあ。「風化しつつあった過去のいざこざを不用意につついて再燃させちまった。」みたいな感じです。ちょっと日本語の類似イディオムより深刻じゃありません?
まあそんなことはどうでもいいんだ。(箒でちりを掃く) 結局、紙フィルターですが、その後にUKにあそびに来た友人にまとめ買いしてきてもらいました。日本じゃ100枚200円とかだもんな。
機械のコーヒーメーカーだとドリップものも普及してるんですけどねえ。それでも紙フィルターを使うタイプばかりではないようです。プラスチックみたいな網が中についててフィルターの機能を果たしているのが多いんだ。わたしの実家にあったのは同じ仕組みでもみんな紙フィルター必要だったけどなあ。
ちなみに、じゃあみんな何でコーヒー作ってるの?というと、
イギリスの人びとはコーヒーを飲まない
というのは嘘で、飲みます。最近はお茶に代わってどんどん普及しているらしい。特に若い世代に。
そうしてイギリスならではだなあと思うのは、「紅茶は労働者階級的、コーヒーは中産階級以上的な飲み物として住み分けができつつある」というのが社会に幅広く共有された見方であることです。これはイギリスでのコーヒーの普及の仕方が他の国と違っているというよりは、そういう物言いがアカデミックな業界を超えてすぐさま普及するくらい、「階級」という位相の存在が多くの人びとにとって自明なんだと言ったほうがより的確なんじゃないかと思っとります。そういう分類の仕方、見分け方が、人びとの判断基準のなかにすぐさまスッと入ってくるんだなあと。紅茶とコーヒーを取り巻く社会現実がイギリスの人々の目にはそう把握されるんだなあ、と。
それは分かったから、じゃあイギリス圏の人びとは何でコーヒーを作るんだというと
これです。
カフェティエールCafetiereとかいう名前で呼ばれています。名前からしてフランス由来ですね。
つかこれ、日本では紅茶淹れるために使われているのしか見たことないんですけど、何がどうなって逆転してんでしょう。イギリスで、この透明グラスポットでお茶淹れてんの見たことありません。
・・・Wikipedia行って見てみましたが、別名はフレンチ・ポット、フレンチ・プレス。コーヒー・プレス。そんでもって、コーヒーを淹れるためのものであるとしか書いてありません。お茶にかんする言及は無し。
”History of the French Press”という関連外部リンクに飛んでみましたが、1850年代にフランスで金属製のが発明されて、1930年代にイタリア人がそれをガラス製に再開発うんぬんと書かれていますが、あくまでまずもってコーヒーメーカーであることが前提視された内容です。「[フレンチ・プレスの中には]コーヒー(そしてお茶)ポットとして人気のある製品がいくつかある」とか書いてあるだけだなあ・・・
なんでまた、これ、他の国ではメインの使用法であるらしい「コーヒー作り」が抜けて、二次的なものだったとおぼしき「お茶作り道具」として日本に伝わったんでしょうか。
でもこれで淹れたコーヒー、底に粉がたまってざらざらするんだよなあ・・・ハンドドリッパーのが優秀です。
つか、そもそもの疑問。冒頭であげたハンドドリッパーは日本にどこから伝わったんでしょうか?
こちらに来て以来、台所でコーヒーを淹れるするたびに、「何してんの?それ何?はじめて見た」って言われます。アフリカのとある国から来た人にも、地中海のとある国から来た人にも、台湾の子にも、もちろんUK出身の子にも言われた。ちなみにわたしの淹れるコーヒーはきまって濃すぎるの。わたしにはちょうどいいんだが。「濃いよ」と警告して出すんだけど、一回目は必ず渋い顔をされる。「うえっ、苦っ」みたいな。こっちのコーヒー薄すぎるんだもんよ。薄くて量多すぎだよ。
あ、ちなみにコーヒー豆はスーパーで売ってるフレンチ・ポット用ので、十分ハンドドリップもいけます。
しかしこのドリッパー、まさか日本で発明されたとも思えないし。きっと欧米圏のどっかから来たんだと思うんですが。日本語ウィキペディア行ってみたけど、「ドリッパー」で検索したら、「アキラ(ストリッパー)」「かんな(ストリッパー)」とかばっかり出てきちゃって、ワカンネ。
誰か知ってる人がいたら教えてください。
結論:イギリスに来るコーヒー好きはドリッパーを持参しましょう
意外に知られていないけれどもイギリスでとても見つかりにくいもの
ハンドドリップのためのコーヒードリッパー!
いやあ万が一と思って日本から持ってきて良かったですよ。
ちなみに私が使っているのは無印良品の白い陶器のやつです。
上の写真のカリタの銅製のは(カリタのウェブサイトからDLした)、見た目わかりやすいから画像で使ってるにすぎません。単に白い陶器の奴は白背景でわけわかんなかったから。(そんな理由)カリタがよい会社かどうかもとくに知らないんだ。(無印よりは素人くさくないけど) とくだん宣伝の意図はないんだ。
いずれにせよ、これ、意外に知られてないっつーか単にわたしがイギリス生活の事前調査をぜんぜんしなかったせいで知らなかっただけなのかもしれない。まあわたしのイギリス・サバイバルはいつもそんな感じ。基本的に情報収集能力が極端に低いんです。しかしこれ学生とはいえ研究に携わる者のはしくれとしては致命的欠陥じゃないのか。なんか今更そんな気がしてきたぞ。まあいいや。がんばろう。
それはよいとして(よくない)、このコーヒードリッパーがあまり普及してないので、当然紙フィルターもあまり売っていません。
実はわたし、ドリッパーはもってきたがこの紙フィルターをもってきておりませんでした。
UK来ていっちゃん最初は、まさか無いなんて思ってもみなくて、Tescoとかそういう普通のスーパー行ってもなくて、血反吐がこみあげるほど色々と探し回ったあげく(少々誇張有☆)、中心街のWhittard of Chelseaというお茶屋さんに行ってようやく見つけました。ちなみにわりと高かった。80枚入りで4ポンドとかだった。
・・・・・・・約1000円か!たっけー!
(いまごろ気づく 照らさずとも良かった過去の闇)
ちなみに英語にはこういう時の心境を表す慣用句として”Let sleeping dogs lie" (寝た犬を起こすな)というものがある。ってか超有名だっての。ごめんなさい。この表現、「寝た子を起こす」「やぶへび」よりももうちょっと深刻な事態のときに使われる気がします。「触らぬ神にたたりなし」もどうかなあ。「風化しつつあった過去のいざこざを不用意につついて再燃させちまった。」みたいな感じです。ちょっと日本語の類似イディオムより深刻じゃありません?
まあそんなことはどうでもいいんだ。(箒でちりを掃く) 結局、紙フィルターですが、その後にUKにあそびに来た友人にまとめ買いしてきてもらいました。日本じゃ100枚200円とかだもんな。
機械のコーヒーメーカーだとドリップものも普及してるんですけどねえ。それでも紙フィルターを使うタイプばかりではないようです。プラスチックみたいな網が中についててフィルターの機能を果たしているのが多いんだ。わたしの実家にあったのは同じ仕組みでもみんな紙フィルター必要だったけどなあ。
ちなみに、じゃあみんな何でコーヒー作ってるの?というと、
イギリスの人びとはコーヒーを飲まない
というのは嘘で、飲みます。最近はお茶に代わってどんどん普及しているらしい。特に若い世代に。
そうしてイギリスならではだなあと思うのは、「紅茶は労働者階級的、コーヒーは中産階級以上的な飲み物として住み分けができつつある」というのが社会に幅広く共有された見方であることです。これはイギリスでのコーヒーの普及の仕方が他の国と違っているというよりは、そういう物言いがアカデミックな業界を超えてすぐさま普及するくらい、「階級」という位相の存在が多くの人びとにとって自明なんだと言ったほうがより的確なんじゃないかと思っとります。そういう分類の仕方、見分け方が、人びとの判断基準のなかにすぐさまスッと入ってくるんだなあと。紅茶とコーヒーを取り巻く社会現実がイギリスの人々の目にはそう把握されるんだなあ、と。
それは分かったから、じゃあイギリス圏の人びとは何でコーヒーを作るんだというと
これです。
カフェティエールCafetiereとかいう名前で呼ばれています。名前からしてフランス由来ですね。
つかこれ、日本では紅茶淹れるために使われているのしか見たことないんですけど、何がどうなって逆転してんでしょう。イギリスで、この透明グラスポットでお茶淹れてんの見たことありません。
・・・Wikipedia行って見てみましたが、別名はフレンチ・ポット、フレンチ・プレス。コーヒー・プレス。そんでもって、コーヒーを淹れるためのものであるとしか書いてありません。お茶にかんする言及は無し。
”History of the French Press”という関連外部リンクに飛んでみましたが、1850年代にフランスで金属製のが発明されて、1930年代にイタリア人がそれをガラス製に再開発うんぬんと書かれていますが、あくまでまずもってコーヒーメーカーであることが前提視された内容です。「[フレンチ・プレスの中には]コーヒー(そしてお茶)ポットとして人気のある製品がいくつかある」とか書いてあるだけだなあ・・・
なんでまた、これ、他の国ではメインの使用法であるらしい「コーヒー作り」が抜けて、二次的なものだったとおぼしき「お茶作り道具」として日本に伝わったんでしょうか。
でもこれで淹れたコーヒー、底に粉がたまってざらざらするんだよなあ・・・ハンドドリッパーのが優秀です。
つか、そもそもの疑問。冒頭であげたハンドドリッパーは日本にどこから伝わったんでしょうか?
こちらに来て以来、台所でコーヒーを淹れるするたびに、「何してんの?それ何?はじめて見た」って言われます。アフリカのとある国から来た人にも、地中海のとある国から来た人にも、台湾の子にも、もちろんUK出身の子にも言われた。ちなみにわたしの淹れるコーヒーはきまって濃すぎるの。わたしにはちょうどいいんだが。「濃いよ」と警告して出すんだけど、一回目は必ず渋い顔をされる。「うえっ、苦っ」みたいな。こっちのコーヒー薄すぎるんだもんよ。薄くて量多すぎだよ。
あ、ちなみにコーヒー豆はスーパーで売ってるフレンチ・ポット用ので、十分ハンドドリップもいけます。
しかしこのドリッパー、まさか日本で発明されたとも思えないし。きっと欧米圏のどっかから来たんだと思うんですが。日本語ウィキペディア行ってみたけど、「ドリッパー」で検索したら、「アキラ(ストリッパー)」「かんな(ストリッパー)」とかばっかり出てきちゃって、ワカンネ。
誰か知ってる人がいたら教えてください。
結論:イギリスに来るコーヒー好きはドリッパーを持参しましょう
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Comments
無題
ペーパードリップ
日本で最も普及していると思われる淹れ方。ドリッパ(一種の漏斗)にフィルタ(漉し紙)をセットし、粉を入れ適量の湯を注ぎ、30秒程度蒸らした後に抽出を開始する。ドリッパの湯が完全に切れる前に外すと雑味の無いコーヒーとなる。
前述の手順さえ守れば誰でも一定水準のコーヒーが淹れられるのがこの方式の最大の利点である。
ペーパードリップの方法は、1908年にドイツ人女性メリタ・ベンツが考案した。
抽出穴が1つのメリタ式と3つのカリタ式が存在し、最適なメッシュ(挽き具合)が異なるとされている。一般的に、メリタの方が細挽きで抽出される。抽出法の違いは、メリタ式が杯数分の湯を全量フィルターに投入し滴下しきるのを待つのに対し、カリタ式は湯を投入し続け、フィルタの下のデカンタに杯数分滴下した段階でフィルタをはずし、フィルタ内の抽出中の湯(コーヒー)は廃棄する。従って、カリタの方が経験を要し、味のぶれる要素は大きいとも言える。
(ウィキペディアジャパン 「コーヒー」の項より引用)
こういうわけのようです。
ドイツか・・・・
1908年ということは、ちょうど来年
ペーパードリップが生まれて100年ですね。
お祝いしなきゃ。
(突拍子の無いコメント)
日本で最も普及していると思われる淹れ方。ドリッパ(一種の漏斗)にフィルタ(漉し紙)をセットし、粉を入れ適量の湯を注ぎ、30秒程度蒸らした後に抽出を開始する。ドリッパの湯が完全に切れる前に外すと雑味の無いコーヒーとなる。
前述の手順さえ守れば誰でも一定水準のコーヒーが淹れられるのがこの方式の最大の利点である。
ペーパードリップの方法は、1908年にドイツ人女性メリタ・ベンツが考案した。
抽出穴が1つのメリタ式と3つのカリタ式が存在し、最適なメッシュ(挽き具合)が異なるとされている。一般的に、メリタの方が細挽きで抽出される。抽出法の違いは、メリタ式が杯数分の湯を全量フィルターに投入し滴下しきるのを待つのに対し、カリタ式は湯を投入し続け、フィルタの下のデカンタに杯数分滴下した段階でフィルタをはずし、フィルタ内の抽出中の湯(コーヒー)は廃棄する。従って、カリタの方が経験を要し、味のぶれる要素は大きいとも言える。
(ウィキペディアジャパン 「コーヒー」の項より引用)
こういうわけのようです。
ドイツか・・・・
1908年ということは、ちょうど来年
ペーパードリップが生まれて100年ですね。
お祝いしなきゃ。
(突拍子の無いコメント)
なるほど
はあ、ドイツかあ。ヨーロッパでも国によって違うもんですな。
しかし穴一つドリッパーは最後まで待つべきものだっての知らなかったよ。穴三つと一緒で、人数分淹れきった時点で途中で引き上げて捨ててたわ。コーヒーの入れ方教えてくれた人が穴三つ使ってたからだな・・・
ともあれサンクス!
しかし穴一つドリッパーは最後まで待つべきものだっての知らなかったよ。穴三つと一緒で、人数分淹れきった時点で途中で引き上げて捨ててたわ。コーヒーの入れ方教えてくれた人が穴三つ使ってたからだな・・・
ともあれサンクス!
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怠け者のちいさなやもりですが色々ぶつぶつ言うのは好きなようです。
時折超つたない英語を喋りますが修行中なのでどうかお許しください。
A tiny lazy gecko (=yamori) always mumbling something
Please excuse my poor English -- I am still under training
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