本、漫画、映画のレビューおよび批評。たまにイギリス生活の雑多な記録。
Posted by まめやもり - mameyamori - 2007.11.05,Mon
今年は夏休み取ってなかったので、
一週間ほど旅行に行ってきます。
大陸ヨーロッパです。
貧乏旅行です。
遺跡と博物館と食が中心です。
でも貧乏旅行です。
だけど海産物はものすっごく楽しみです。
そのうち旅行記書きます。
一週間ほど旅行に行ってきます。
大陸ヨーロッパです。
貧乏旅行です。
遺跡と博物館と食が中心です。
でも貧乏旅行です。
だけど海産物はものすっごく楽しみです。
そのうち旅行記書きます。
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Posted by まめやもり - mameyamori - 2007.10.25,Thu
考えてみれば当然のことなんですが、こちらには日本では見慣れなかった食べ物がたくさんあります。
まあ缶詰だのパテだのチーズだのといった加工食品は、日本でも輸入食品店に行けば売ってる。野菜だってデパートによっては売ってたりしますね。チコリとかチャイブとかフェンネルとか、そういうやつ。
そういうヨーロッパな野菜は日本ではちとポッシュで奥様ァンな印象があるんですが、こっちに来るとふつうに庶民の食べ物です。当然ですが、しめじやえのき茸のほうがずっと高級食材であるわけです。ちなみにわたしの住んでいる町では、上記二つの茸はWaitroseという高級系チェーンでしか売っていません。というか、売ってるのを発見したときに驚いた。イギリスでエノキ……
それはそうとして、高級野菜にあんまり手を出してなかった学生としては、見慣れない変ちくりんな野菜に興味を惹かれるも、それらをどう調理していいか分からず、指をくわえて見ているばかりのことも少なくありません。ブロッコリだのスプリング・オニオン(万能ネギに近い)だのといった見慣れた野菜ばかりを買ったり、高いとはわかりつつ東アジア系の野菜に手を伸ばしてしまったり。
ほかにもそういう留学生の人はいるんじゃないかと思ったので、今回はちょっと、そういう「ヘンテコ野菜」のレシピを紹介してみることにします。といっても大したレシピじゃないけどね……。
こっち来て2年のあいだ、「いったいコレ何」と思い続けてきた野菜に「グリーンズgreens」なるものがあります。
スーパーや八百屋なんかで、超お手軽価格というか捨て値のような価格で売られているこの野菜。あまりにダイレクトすぎて、いったい何系統の野菜なのかという憶測をまったく許さぬこの名称。加えて、「葉っぱです」としか言いようのないこの形状。
はたしてこれは食材なのか。飾りなのか。いったいこれをどう使うのか。500gとかの大量パックで売られているがために、手を出してはひっこめてきた野菜だったのだが、先日友達の誕生日会(+PhD論文提出お祝い会)に行ったら、メインのブラジル料理・フェイジョアーダの付け合わせとして出てきたのが、このグリーンズの炒め物だった。
正直、メインの豚肉と豆の煮込みより「うまい!」と印象に残ったほどのおいしさだったので、自分ちで試してみました。
・グリーンズのにんにく炒め(大きなお皿に一杯ぶん・4人分位?)
1 にんにく2かけと缶詰アンチョビ2枚をみじん切り、タマネギ一個を薄切り、グリーンズ一株(半パック)は千切りにする。
2 フライパンに油をしき、にんにく、アンチョビを炒めて香りを出す。タマネギを投入してしんなりさせる。
3 グリーンズ投入。最初はフライパンにいっぱいいっぱいの量だがしんなりするまで根気強く炒める。15分以上かかった気がする。
4 塩胡椒する。
できあがり。
アンチョビはオリジナルで投入。油はオリーブオイルを使いました。でも友人のとこのは、アンチョビ入ってなかったんじゃないかと思います。油もサラダ油でいけるかも。
超簡単です。おいしかったです。つーかグリーンズ、味は濃くて固いキャベツです。キャベツの一番外側の葉っぱをもっと頑固にしたような感じです。こう言うと「捨てる部分じゃねーの」という感じですが、キャベツよりも真緑で、ビタミンAだのカロチンだのがいっぱいありそうです。なにより、よく炒めても歯ごたえがしっかり残ってるのが嬉しい。ジャクジャクといった感じの食べごたえです。
でっかいの二株で60〜99pとかだし、お買い得で栄養も豊富そうです。興味のある方はお試しあれ。
しかし、このいかにも「草です」と言わんばかりの見かけと手触りの植物でも副菜として十分イケることを考えるに、周囲の雑草とパンを食ってるだけでもそれなりに生き延びていける気がするよ……
なお、同じく2年前から興味を惹かれてやまない野菜のなかには、どう見ても色白すぎるにんじんとか、冬瓜みたいな味がするという噂のかぼちゃとか、色々あるんですが、とくに色白美人にんじんはレシピが面倒そうなので試していません。水っぽいマッシュドポテトみたいにしてロースト料理のつけあわせに食べるのが一般的なようです。そういえば以前、エジンバラ名物ハギスの付け合わせでこの色白にんじんのマッシュが出てきたなあ。カブみたいなあんまり主張のない味でした。
ちなみに、こっちに来てすぐはこの色白にんじんの英語名称(Parsnip)がわからず、「白いニンジン」と友人に説明したら、みごとに通じませんでした。英国で生まれ育った人にはニンジンに見えないのか、これが……。文化と世界認知の関係性を示す好例ですな。(嘘っぽい)
まあ缶詰だのパテだのチーズだのといった加工食品は、日本でも輸入食品店に行けば売ってる。野菜だってデパートによっては売ってたりしますね。チコリとかチャイブとかフェンネルとか、そういうやつ。
そういうヨーロッパな野菜は日本ではちとポッシュで奥様ァンな印象があるんですが、こっちに来るとふつうに庶民の食べ物です。当然ですが、しめじやえのき茸のほうがずっと高級食材であるわけです。ちなみにわたしの住んでいる町では、上記二つの茸はWaitroseという高級系チェーンでしか売っていません。というか、売ってるのを発見したときに驚いた。イギリスでエノキ……
それはそうとして、高級野菜にあんまり手を出してなかった学生としては、見慣れない変ちくりんな野菜に興味を惹かれるも、それらをどう調理していいか分からず、指をくわえて見ているばかりのことも少なくありません。ブロッコリだのスプリング・オニオン(万能ネギに近い)だのといった見慣れた野菜ばかりを買ったり、高いとはわかりつつ東アジア系の野菜に手を伸ばしてしまったり。
ほかにもそういう留学生の人はいるんじゃないかと思ったので、今回はちょっと、そういう「ヘンテコ野菜」のレシピを紹介してみることにします。といっても大したレシピじゃないけどね……。
こっち来て2年のあいだ、「いったいコレ何」と思い続けてきた野菜に「グリーンズgreens」なるものがあります。
スーパーや八百屋なんかで、超お手軽価格というか捨て値のような価格で売られているこの野菜。あまりにダイレクトすぎて、いったい何系統の野菜なのかという憶測をまったく許さぬこの名称。加えて、「葉っぱです」としか言いようのないこの形状。
はたしてこれは食材なのか。飾りなのか。いったいこれをどう使うのか。500gとかの大量パックで売られているがために、手を出してはひっこめてきた野菜だったのだが、先日友達の誕生日会(+PhD論文提出お祝い会)に行ったら、メインのブラジル料理・フェイジョアーダの付け合わせとして出てきたのが、このグリーンズの炒め物だった。
正直、メインの豚肉と豆の煮込みより「うまい!」と印象に残ったほどのおいしさだったので、自分ちで試してみました。
・グリーンズのにんにく炒め(大きなお皿に一杯ぶん・4人分位?)
1 にんにく2かけと缶詰アンチョビ2枚をみじん切り、タマネギ一個を薄切り、グリーンズ一株(半パック)は千切りにする。
2 フライパンに油をしき、にんにく、アンチョビを炒めて香りを出す。タマネギを投入してしんなりさせる。
3 グリーンズ投入。最初はフライパンにいっぱいいっぱいの量だがしんなりするまで根気強く炒める。15分以上かかった気がする。
4 塩胡椒する。
できあがり。
アンチョビはオリジナルで投入。油はオリーブオイルを使いました。でも友人のとこのは、アンチョビ入ってなかったんじゃないかと思います。油もサラダ油でいけるかも。
超簡単です。おいしかったです。つーかグリーンズ、味は濃くて固いキャベツです。キャベツの一番外側の葉っぱをもっと頑固にしたような感じです。こう言うと「捨てる部分じゃねーの」という感じですが、キャベツよりも真緑で、ビタミンAだのカロチンだのがいっぱいありそうです。なにより、よく炒めても歯ごたえがしっかり残ってるのが嬉しい。ジャクジャクといった感じの食べごたえです。
でっかいの二株で60〜99pとかだし、お買い得で栄養も豊富そうです。興味のある方はお試しあれ。
しかし、このいかにも「草です」と言わんばかりの見かけと手触りの植物でも副菜として十分イケることを考えるに、周囲の雑草とパンを食ってるだけでもそれなりに生き延びていける気がするよ……
なお、同じく2年前から興味を惹かれてやまない野菜のなかには、どう見ても色白すぎるにんじんとか、冬瓜みたいな味がするという噂のかぼちゃとか、色々あるんですが、とくに色白美人にんじんはレシピが面倒そうなので試していません。水っぽいマッシュドポテトみたいにしてロースト料理のつけあわせに食べるのが一般的なようです。そういえば以前、エジンバラ名物ハギスの付け合わせでこの色白にんじんのマッシュが出てきたなあ。カブみたいなあんまり主張のない味でした。
ちなみに、こっちに来てすぐはこの色白にんじんの英語名称(Parsnip)がわからず、「白いニンジン」と友人に説明したら、みごとに通じませんでした。英国で生まれ育った人にはニンジンに見えないのか、これが……。文化と世界認知の関係性を示す好例ですな。(嘘っぽい)
Posted by まめやもり - mameyamori - 2007.10.22,Mon
いや、おもしろいぞこれ
なんというか身近な面白さ。
『こころ』とかよりも、もっと卑近で、雑音の多い人物像とプロットの気がするが、それはそれなりの魅力がある。
『それから』より断然面白い。「人の生きざま」を主題に添えた小説の書き方が洗練されてきたということなのだろうか。知らんけど。いや、『猫』とか『三四郎』とかは、そういういかにも「近代小説」な主題より風刺っぽいコミカルな部分部分が前面に出てた気がするので。(『三四郎』は中期以降の作品への移行を示す、とか言われるようだが、自分の読後感としては全体の筋というよりは部分部分の、ちょっと滑稽な風刺っぽいエピソードのほうが強く印象に残っている)
しかしながら漱石の感性の現代性に脱帽。というよりも、当時1910年代の社会における人々の意識が、意外と現在の感覚に近いってことなのだろうか。
なんというか、当時の人々の「社会に生きる面倒くささ」だの「人と人との関係性の辛さと面倒くささ」だの「自分というものの面倒くささ」だのがものすっごく身近に感じられるという驚きと同時に、そうしたものを小説として書きあらわす、漱石の文学意識や文体も驚きなのだな。二層において、あまりに現代的なわけだ。描かれているものも、描きかたも。
ここ数年、「過去とは異国であり異文化である」が意識の内面にまで染みいってしまったのか、100年前の人々とこれだけの感性を共有しているというのは正直言って驚きだ。そうして、かえってこれは日本の小説だから驚きなのかもしれない・・・19世紀末の英独仏の小説とかなら、「自我」というものの感覚がわれわれの普段の感覚と似通ってても、驚きもせず普通に読んでしまう気がするし。皮肉なことだ。
あるいは、思い描いていたのより「低俗」な面白さである気もする。たとえば中盤のクライマックスの一つ。妻の心の内がわからず思い悩む兄から、彼女の貞操を試すために旅行に行って一晩二人で過ごしてくれと頼まれる主人公。馬鹿を言うなと一度は断ったものの、日帰りならと押し切られ、いつも冷笑を浮かべているだけで何を考えているのかさっぱりわからない嫂(あによめ)を連れて仕方なく遠出する主人公。奇しくも押し寄せる嵐に電車も電話も不通になり、二人は出先で一晩すごさざるをえないことに……
って、どこのハラハラドキドキだ、これ。そしてなんて俗っぽい盛り上がり方なんだ!でもスッゲーと思っちゃうの。
日本語の小説だと、こう制限を設けないといつまででも読んでしまうので、「風呂以外では読まない」と決めたのだが、半分を超えたあたりから収まりがつかなくなって、一気読みしてしまいました。でも残り50pを大学に置きっぱなしにしてきてしまったの……(青空文庫プリントアウト)オオオ……明日……明日を待て……
なんというか身近な面白さ。
『こころ』とかよりも、もっと卑近で、雑音の多い人物像とプロットの気がするが、それはそれなりの魅力がある。
『それから』より断然面白い。「人の生きざま」を主題に添えた小説の書き方が洗練されてきたということなのだろうか。知らんけど。いや、『猫』とか『三四郎』とかは、そういういかにも「近代小説」な主題より風刺っぽいコミカルな部分部分が前面に出てた気がするので。(『三四郎』は中期以降の作品への移行を示す、とか言われるようだが、自分の読後感としては全体の筋というよりは部分部分の、ちょっと滑稽な風刺っぽいエピソードのほうが強く印象に残っている)
しかしながら漱石の感性の現代性に脱帽。というよりも、当時1910年代の社会における人々の意識が、意外と現在の感覚に近いってことなのだろうか。
なんというか、当時の人々の「社会に生きる面倒くささ」だの「人と人との関係性の辛さと面倒くささ」だの「自分というものの面倒くささ」だのがものすっごく身近に感じられるという驚きと同時に、そうしたものを小説として書きあらわす、漱石の文学意識や文体も驚きなのだな。二層において、あまりに現代的なわけだ。描かれているものも、描きかたも。
ここ数年、「過去とは異国であり異文化である」が意識の内面にまで染みいってしまったのか、100年前の人々とこれだけの感性を共有しているというのは正直言って驚きだ。そうして、かえってこれは日本の小説だから驚きなのかもしれない・・・19世紀末の英独仏の小説とかなら、「自我」というものの感覚がわれわれの普段の感覚と似通ってても、驚きもせず普通に読んでしまう気がするし。皮肉なことだ。
あるいは、思い描いていたのより「低俗」な面白さである気もする。たとえば中盤のクライマックスの一つ。妻の心の内がわからず思い悩む兄から、彼女の貞操を試すために旅行に行って一晩二人で過ごしてくれと頼まれる主人公。馬鹿を言うなと一度は断ったものの、日帰りならと押し切られ、いつも冷笑を浮かべているだけで何を考えているのかさっぱりわからない嫂(あによめ)を連れて仕方なく遠出する主人公。奇しくも押し寄せる嵐に電車も電話も不通になり、二人は出先で一晩すごさざるをえないことに……
って、どこのハラハラドキドキだ、これ。そしてなんて俗っぽい盛り上がり方なんだ!でもスッゲーと思っちゃうの。
日本語の小説だと、こう制限を設けないといつまででも読んでしまうので、「風呂以外では読まない」と決めたのだが、半分を超えたあたりから収まりがつかなくなって、一気読みしてしまいました。でも残り50pを大学に置きっぱなしにしてきてしまったの……(青空文庫プリントアウト)オオオ……明日……明日を待て……
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怠け者のちいさなやもりですが色々ぶつぶつ言うのは好きなようです。
時折超つたない英語を喋りますが修行中なのでどうかお許しください。
A tiny lazy gecko (=yamori) always mumbling something
Please excuse my poor English -- I am still under training
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